症例ブログ

毛包虫症

主訴:一日中痒がっている、湿疹が増えてきた
『痒み』は、わんちゃんねこちゃんにとって、とても不快に思う症状の1つでもあります。
今回は痒みの中でも常在菌の増殖、炎症によって起こる痒みの症例をご紹介いたします。
ニキビダニ
ニキビダニ
ニキビダニとは別名『毛包虫』『アカラス』とも呼ばれ、動物の毛包内(毛穴)に寄生するダニの一種です。
健康な動物の皮膚にも常在しているものですが、免疫力が低下しているときなどに増殖し、
皮膚の炎症、脱毛、発疹などの症状を引き起こしてしまいます。

上記の写真は
実際に院内で皮膚検査を実施して検出されたニキビダニです。
ちなみに検出されてすぐは手足が動いていました…
毛包虫症
毛包虫症
眼の周りの皮膚炎で来院していた4ヶ月齢のケアーンテリアさんですが、
稟告から食物アレルギーや、ケージを噛むことによって引き起こされていた
木剤によるアレルギー性皮膚炎を疑い、治療を行っていました。

ある日、腹部にまで湿疹が広がってしまったと来院。
身体や眼の周りも痒がっているとのことで上記の写真のような状態になっているのが確認されました。
そして皮膚検査を行ったところ、顕微鏡でニキビダニが検出されました。

現在はニキビダニの駆除によって治療を切り替え、徐々に治ってきている症例です。
院長からアドバイス

なかなか治りの悪い皮膚の炎症や痒みを伴う症例は、早めに皮膚の検査をすることをお勧めします。

皮膚病は原因をしっかり究明できれば確実に治癒に向かい、不快な症状が取れていきます。

途中経過として写真で比較してみても、

お顔の経過だけでも赤みの有無や被毛の様子が違うことがわかります。

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